91歳のアクティビストから学ぶ事

さかのぼる事65年。タンザニア・ゴンベの森で暮らしながら、チンパンジーとの長年の研究をおこなってきた91歳の動物行動学者であり、環境保護活動家の・ジェーン・グドール博士。博士は、動物にも感情があり、個性があるという事実を証明してきました。
そして、『すべての生きとし生けるものに役割がある。そこには当然ながら、人間も含まれる。』と説いています。年間300日近くを費やして世界各地で講演を行っているグドール博士が、昨年2024年に日本に来日されました。
その際に行われた講演記事(出典:https://www.elle.com/jp/culture)から、一部抜粋しご紹介します。
全ては行動と希望の連鎖か
「私たちは誰もが、毎日この地球に何らかの影響を与えながら生きています。そして、どんな影響を与えるかは、自分で選ぶことができる。それこそが、希望ある未来につながる道だと思います」
小さなアクションからつなげて行けばよいという博士の哲学は、1991年に始まりました。
タンザニアにあるジェーン博士の家に集まった高校生たちが、彼女に問いかけたことがきっかけでした。
いつも自分たちの身の回りには、環境破壊や動物の虐待、貧困や教育の格差など……問題が多い。
だけど「自分たちに、何ができるのでしょうか」と。
その問いに対し、
「まずは同じように感じている仲間を呼んできて、できることから一緒に始めましょう」と発したことが※「ルーツ&シューツ」の出発点となりました。
※ユース・プログラム「ルーツ&シューツ」は、自然・動物・人間のつながりを重視した保全活動を指す。1977年、ジェーン博士自ら、ジェーン・グドール インスティテュート(JGI)を設立し、「ルーツ&シューツ」を推進。今では世界70か国以上に広がっている。
理解→関心→行動と希望

「私たちは、理解して初めて関心を持つ。関心を持って初めて行動ができる。そして行動して初めて、“希望”が生まれる」という博士。
人や動物、自然環境など、身近にある環境や自分がよりよくしたいと感じた事を起点に、学校や家庭、地域のなかで行動を起こすことを推奨しています。
一歩を踏み出すたびに、“もっとやってみたい”という気持ちが生まれ、その積み重ねが、未来を変えていく原動力になるという。
“思いやり”と“共感”を持ったリーダーの育成
「ルーツ&シューツ」は、未来のリーダーを育てるプログラムというより、“思いやり”と“共感”を持つ新しい世代の育成に一役になっている。
講演の結びに、博士は言いました。
「若者が行動できる人材に育っていく理由は、人間の肌の色や言語の相違、宗教や文化よりももっと大切なことがあることに気づくからです。このムーブメントは、今後も育ち続けると信じています」
最後に、博士からの力のあるメッセージをご紹介しましょう。
「まずは、自分の身の回りにある違和感を見つめてみてください。それは、ごみの問題かもしれないし、人の扱われ方かもしれない。 “なぜか気になる”ことを見つけたら、自分にできる方法で仲間と一緒に動いてみる。すると、小さな行動が確かな変化を生み、その変化が自分自身を励まし、周囲に広がっていきます。そうやって行動と希望の連鎖が始まっていくのです」
